【美味しい】の決め手は“調味料”!
腸活、「毎日何を食べたらよいの?」
実は腸活をする中で欠かせないのは、【美味しい】こと。
「嫌いなものは、カラダに良い!と言われるものでも食べなくてよい」とお話しています。食べることは楽しみの一つ。我慢が多く頑張らないといけない食生活では、続かないですよね。
そして、美しくときめくお料理や良い香りのする煮物など、【美味しく】いただく、その味の決め手は“調味料”!です!調味料は腸活においても大切な要素です。
今回は調味料の中から“お味噌”で腸活を実践していきます。
1. お味噌って?お味噌も発酵食品!
お味噌は、日本の伝統的な調味料です。主な材料は【大豆】、納豆と同じですね。大豆を発酵•熟成させてできるのがお味噌です。
①お味噌の種類
米味噌(米、大豆、塩、米麹)、麦味噌(麦、大豆、塩、麦麹)豆味噌(大豆、塩、豆麹)、調合味噌(他の味噌と調合したものや米麹、麦麹、豆麹を混ぜたものなど)がありますが、8割は米味噌です。
②お味噌の旨味はどこからくるの?
大豆はたんぱく質が豊富に含まれており、畑の牛肉と呼ばれるほどです。そのたんぱく質がお味噌の熟成によりアミノ酸に変わり、旨味成分となっています。
グルタミン酸とアスパラギン酸が多く含まれ、この割合のバランスが良く、旨味をさらに引き出しています。
(グルタミン酸は母乳や羊水にも含まれており、赤ちゃんの時から感じている旨味になります。)
お味噌汁を飲むとホッとするのはそれが理由でしょうか。
2.腸活調味料お味噌の選び方
①甘めの好きな方は・・・
原材料表記で米、麦が一番に表示されているものを選びましょう。
一般的に米や麦の量が大豆より多いものの方が甘く出来上がっています。
*麹歩合―原材料と大豆が1:1を10歩麹といい、10より15、15より20といったように米や麦の麹歩合が多い方が甘くなります。
②ただいま発酵中!生きている麹菌
お味噌の内蓋に小さな穴が空いていますか?この穴は‘麹菌が生きている’サインです。
まだまだ麹菌が活躍しているため、発酵中ということです。
ですので、どんどん味わいも色も変わっていきます。
お味噌の腸活パワーは、この生きた麹菌にあります。
ぜひ、穴の空いたお味噌を購入してください。
③色のイメージ=味わいのイメージ
一般的にお味噌は、色の濃いものが煮込み料理など濃厚に仕上げたい時に合う。
色味の薄いものはあっさりとした味わいに仕上がることが多いです。
見た目から選ぶ場合には色もヒントになると思います。
発酵熟成期間が長くなればなるほど、メイラード反応【*糖とアミノ酸が反応し、茶色く色づき、様々な香りが生まれること】で濃い色のお味噌になります。
熟成期間は味噌のタイプより違い、作り手さんの意向も反映されています。
白味噌、単色系味噌、赤系味噌に分類されます。
3.腸活メリット!発酵調味料‘お味噌’
①免疫機能改善!生きて腸に届く植物性乳酸菌「プロバイオティクス」
大豆は植物性たんぱく質が豊富。お味噌として発酵させることで乳酸菌がたっぷりと含まれ、生きて腸に届き、腸内細菌善玉菌として活躍してくれます。
この「生きて腸に届く」ことが重要で、腸内環境を整え、悪玉菌の増殖を抑えたり、免疫機能の改善に大変役立っています。
②お役立ち‘酵素’を生み出す麹菌
麹菌には腸内で働く酵素がたくさんあります。
○消化酵素―食べたものを消化•分解し栄養素を吸収しやすくする。
○代謝酵素―吸収された栄養素を体の各細胞に行き渡らせうまく働くよう助けたり、老廃物や毒素を体外に排出するさせるなど、身体の代謝を促す。
③腸内細菌のエサを作る麹菌
麹菌の酵素アミラーゼがお味噌の発酵中にオリゴ糖を発生させます。
オリゴ糖は大腸まで届いて善玉菌のエサとなり、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。
善玉菌はオリゴ糖が大好物なのです。善玉菌、育てたいですね!
4.美肌シミ予防も!“お味噌”3メリット
①お味噌のおいしさは発酵から
お味噌には、いろいろな食材を組み合わせて調理でき、味噌そのままでも他の調味料と合わせても、栄養の偏りがなく、食材を選ばないため、毎日食べても食べ飽きにくいというメリットがあります。
また、お肉やお魚などの下味に漬け込めば、味付けをするだけでなく、食材を日持ちさせ、柔らかくし、旨味を追加するなど良い点があります。
②大豆ペプチドで血圧を下げる効果
お味噌に原料大豆を分解する際に生まれる大豆ペプチドには血圧を下げる効果があります。
野菜や海藻をたくさん入れたお味噌汁にはカリウムも多く血圧調整に有益と考えられています。
③お味噌のコウジ酸でシミ予防
味噌作りに欠かせない麹菌によって生成されるコウジ酸は、メラニン色素の過剰な産生を抑制し、メラニン色素の生成を促す情報伝達物質が作られるのを予防する働きを持ち、シミ予防にや美白成分として働きます。
5.お味噌を摂ろう!味噌レシピ
○あさり、わかめとなめこ、玉ねぎ、しょうがの具沢山温活味噌汁
*腸活ポイント→お味噌は火を止めてからいれましょう。乳酸菌は熱に弱いので熱すぎすと死んでしまいます!
●材料(2人分)
あさり(砂出ししておく)…10個
A玉ねぎ(1cmのスライス)…1/4個
なめこ…40g
生わかめ(1口大)...10g
しょうが(すりおろし)….1かけ
水…400ml
みそ…大さじ2
昆布…2〜3cm1枚
●作り方
①鍋に昆布とあさりを入れ中火で加熱、沸騰したら昆布を取り出す。
②あさりの口が開いたら、Aを全て入れ、具に火が通ったら火を止めて、お味噌を溶かす。
○お味噌で腸活肉じゃが
●材料(2人分)電子レンジー600w
牛コマ切れ肉.(1口大にカット)..100g
じゃがいも…150g(2個)
にんじん(乱切り)…50g
玉ねぎ(くし切り)…1/2個
Aあまざけ…大さじ2
酒…大さじ2
水…200ml
オリーブオイル…大さじ1
●作り方
①袋に牛こま切れ肉とAを冷蔵庫で5分〜30分漬けておく。
②耐熱袋に洗って濡れた状態のじゃがいもを入れ、4分加熱、ひっくり返して更に4分加熱。少し冷ましてから皮を剥く。(火傷注意)一口大より少し大きめに切る。
③耐熱用器ににんじんを入れ、ふんわりラップで電子レンジで1分30秒加熱する。
④①を鍋に入れ中弱火で炒める。肉の色が変わってきたら、②③を入れて玉ねぎの色が変わるまで炒める。
⑤④に水を注いで煮立て、落とし蓋をして弱めの中火で10分煮程度る。
⑥具材が柔らかくなったら、味噌を入れ溶かし5分程度煮る。全体に味がなじんだら完成。
あとがき
「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」 ― これは江戸時代のことわざです。
無類の味噌好きだった、徳川家康は具沢山味噌汁をこよなく愛し、75歳(当時の寿命は32〜44歳)まで生きたそうです。
お味噌には美味しいだけでなく、乳酸菌や麹菌の活躍で腸活から美白美肌まで、嬉しい効果がいっぱいです。
身近な発酵調味料お味噌をぜひ取り入れていってくださいね。
参考文献 全て閲覧日2021年10月17日
1.農林水産省 今昔、豆の加工品 2021年2月号
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2102/spe1_03.html
2.味噌に含まれるα-アミラーゼの精製と性質 1991年42巻9号p767〜773
https://doi.org/10.11428/jhej1987.42.767
3.プロバイオティクス 公益財団法人腸内細菌学会
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw030.shtml
4.日本の発酵食品の腸管および腸内細菌叢を介する機能性について 2019年12月19日
http://agri-renkei.jp/news/docs/20171219seminar_tsuji.pdf
5.味噌の科学と食塩 五明紀春
https://www.saltscience.or.jp/symposium/1-gmyou.pdf
6.麹菌におけるコウジ酸生合成経路の解析 佐野元昭https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/112/1/112_9/_pdf/-char/en
7.ヒトの母乳中の遊離グルタミン酸濃度について (2013)
Zhang Z, Adelman AS, Rai D, Boettcher J, Lonnerdal B. Amino acid profiles in term and preterm human milk through lactation: a systematic review. Nutrients. (2013) 5:4800–21.
✒コラム執筆 腸の学校®認定講師 岸野みゆき
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